KUTCスポーツ栄養学講演会(要約)

 
1、日時:2017.2.24(金)14:00-16:00

2、会場:神戸大学発達科学部 B352教室

3、講師:入谷尚美さん(日本体育協会公認スポーツ栄養士、管理栄養士)(旧姓:妹尾)

4、参加者:山口庭球部長(発達科学部教授)、現役庭球部男子16、女子8(計24名)

   (OB)吉岡(S42)、澤田(S43)、北尾(S45)、松崎(S59)(4名)(合計28名)

5、要約

(1) どうして食事が大切か(体作りの為、動く為、生きる為)

(2) 食べれば強くなる(食事・睡眠は全ての活動の基盤である)

(3) 食事方法の勧め

① よく噛む、②朝食しっかり、③姿勢を良くする、④水分補給をこまめに

⑤偏った食べ方避ける

特に水分補給は、スポーツドリンクと水の組合せ、テニスの場合:500-1000ml/h目途

(4) 栄養素の役割(①エネルギーになる、②体を作る、③体の調子を整える)


5大栄養素+水を規則正しくバランス良く食べる習慣
 
 


(5) どれ位の量を食べるか

  ・消費=摂取の食事でエネルギー補給、(消費<摂取:体重増加、消費>摂取:体重減)

      朝食3:昼食3:夕食:4 のバランス

  ・消費エネルギー (男子18-29)2650kcal(テニスの場合:3000-3500)

            (女子18-29)1950kcal(テニスの場合:2500-3000)
   ・体重変化の重要性: 決まった時間に体重を測る  

  

  ・3000kcalの食事例(別表)主食(ご飯)大切、間食プラス(おにぎり、ヨーグルト)

    空腹での運動は練習の質ダウン練習中はスポーツドリンク+水+バナナ+おにぎり等

    PFC比率(P:プロテイン、F:脂質、C:炭水化物) (標準)15:25:60       

                            (カレー)11:27:62       
 
                            (お好み焼)24:34:42     

                            (うどん)15:17:68       

    疲労回復、夏バテ予防には、ニンニク、ネギ、玉ねぎ、酢の活用が有効。

    パンに何かを挟む。ヨグルト+バナナ、チーズ

(6) 瞬発力・筋力・持久力強化の為の食事

  ・オリンピック選手は練習12hで7-8千calを摂取、体作りとコンデイショニングに留意

  ・マラソン選手は試合前から炭水化物の摂取を増やし、エネルギーを蓄積、持久力強化を

  ・瞬発力強化にはカルシウム(筋力の収縮防止)、マグネシウム摂取を(ビタミンE、カボチャ等)

(Q&A

① 体重を落としたい人、増やしたい人、試合が続いて疲労回復を図りたい人等

  質問が続き、規則正しい食生活、アスリートの仕事はしっかり食べること、又一度に

  食べずにこまめに複数の食品から摂る等体脂肪増加抑制、骨格筋量を増加させる。



② 試合が続く場合、当日はご飯、パン、芋、サラダ、スープ等高炭水化物、低脂質のもの、

  試合後、疲労回復の為の“元気なビタミン”ビタミンB1摂取に努めること。

    (レバー、緑黄色野菜等) サプリメントも適切に補給も良し。



③ 試合・練習後のアイシングの勧め(腕、膝、腰等)

  風呂から上がって水浴びする、保冷剤をあるいはビニール袋に氷、水を入れて

  疲労部分へ当てるだけでも良い(山口部長)



今回の講演会は、前回(2013.6.)に続き2回目であり、試合前、試合当日、リーグ戦迄、

具体的な食事例を提示され、ご指導を頂き、資料も配布されました。

「しっかり食べれば、良い体作りが出来る」5大栄養素をバランス良く食べる事、水分補給を

こまめに熱中症、夏バテ予防等大変勉強になりました。本講演会を企画・運営頂きました

山口部長、入谷先生に深く感謝致します。誠に有難うございました。


 (文責:吉岡伸敏(昭42卒))